コンテナによる完成車輸送 Ro/Ro船混雑・遅延受け増加に

海外の海事メディアによると、完成車の海上輸送はRo/Ro船の供給不足、運賃高騰、輸送遅延に直面しており、一部の物流業者やメーカーは、完成車のコンテナによる海上輸送を増加させている。現在自動車専用船による輸出では最大3カ月以上の遅延が発生していることから、コンテナ船による海上輸送が増加しているもの。
 メディアはRo/Ro船とコンテナ船を利用した場合について、運賃はコンテナの方が安いが、荷役やデバニングなどのコストがかかるためどちらを利用してもコストは変わらないと言うフォーワーダーの声を紹介しているが、コンテナ輸送のメリットとして、月1回程度の頻度でしか運航しない自動車船に比べ、コンテナはウィークリーで高頻度大量輸送が可能な点が優れており利用が拡大していると伝えている。
 完成車輸送が増加する一方、EVが原因と見られている船舶火災事故が頻発していることへの懸念もあり、CMA CGM(仏)は7年以上古いバッテリーを搭載した車両は引き受けを拒否し、バッテリーパックが7年未満であることを示す証明書が付いている古い車両のみ受け付ける方針を示しているほか、一時はバッテリーをリーファーコンテナで輸送する方針を発表している。