アジアの空コン不足が長期化 運賃高騰、追加料金で荷主反発

欧州の海事メディアによると、アジアの輸出業者は依然としてコンテナ不足に悩まされ、特に中国では40’HCの不足が課題に なっているという。

CMA CGM(仏)はすでに、中国の港湾でコンテナ不足に陥っているといわれるほか、他船社も近く空コンの不足に陥る可能性があるため、一部船社ではブッキング時にコンテナ優先確保のための特別料金を導入している。

また、多くの船社は本船出港前の空コンのリリースに制限をかけ、空コンの回転率維持を図っており、Hapag-Lloyd(独)はブッキングした本船の入港8日前以降でないと空コンを引き渡さない規則を導入した。 輸出需要の高まりは中国での秋季休暇シー ズンの到来によりしばらく高水準を保つとみられ、コンテナ不足も長引くものとみて いる。

また、アジア域内、中南米向け輸出業者は20’の空コン不足に陥っており、コンテ ナ可用性インデックス(CAx)によると、 利用可能なコンテナ量は過去最低を記録している。

CAx値は0.5を超えるとコンテナの余剰を示し、マレーシアのポートクラン港における第36週(9月第1週)の20’の在庫状況 は0.47CAxから2週間後に0.21CAxへ急低下する見通しで、第39週の上海港でも0.27CAxを予想する。

一方、運賃は高水準に推移し、アジア/ 北米西岸航路の上海コンテナ貨物指数 (SCFI)は3,841ドル/FEUで、月末までに4,000ドル/FEUを突破すると予測した。

また船社が欧州向け貨物にターミナルハ ンドリングチャージを付加、フリータイムの短縮などに踏み切ったため荷主は船社へ の反発を強めており、空コンの回送とフリータイムを14~21日へ延長するよう求めている。