2022年の海没コンテナ661本 事故率は2008年以来記録的な低水準

定期船社団体の世界海運評議会(WSC) は22日、独自にまとめた2022年に世界の コンテナ船から海洋に流失した海没コンテ ナ統計を発表し、年間で661本と、2008 年以来の対輸送量比率で0.00026%と過去 最低水準を記録した。

WSCは世界のコンテナ船社の9割が加入 し、2011年以来毎年、会員船社から事故 報告を受けて海没コンテナの推計を発表し ており、2022年は2社から各件で100本以 下の流失事故の報告を受けたのみで、未報 告の事故を含めて661本が流出したと見て いる。2008~2022年の年平均海没コンテ ナ量は1,566本、22年は世界でコンテナ2 億5,000万本、7兆ドル以上の貨物が海上 輸送されたが、記録的な事故率の低さを実

現した。 2020~21年の2年間は大規模な流出事

故が立て続けに発生し、合計3,113本が流 出、うち2020年の”ONE Opus”からは約 1,800本、”Maersk Essen”も750本の流出 事故を起こし、2020~2022年の3年間の 年平均流出量は2,301本と、前期の3年間 の779本から大幅に増加していた。

WSCは事故の減少を歓迎するとともに 「コンテナの海没は1本でも常に多すぎ る」との認識を示し、同評議会による安全 ガイドラインの順守やトレーニングの実施 により、事故のいっそうの減少を図るよう 呼び掛けている。