JICA ミャンマーと2事業で427億円の円借款契約を調印 東西経済回廊幹線道路整備で物流活性化へ

国際協力機構(JICA)は4日、ミャン マー連邦共和国政府との間で東西経済回廊の整備を通じた物流の活性化など2事業に対して総額427億7,900万円を限度とする円借款貸付契約(Loan Agreement:L/A) にネピドーで調印した。

今回調印した円借款契約が対象とする事業は、東西経済回廊幹線道路整備事業(バゴー・チャイトー間新道路、借款金額: 277億7,900万円)と中小企業金融強化事 業(フェーズ3、借款金額:150億円)の2 事業。東西経済回廊事業は、交通需要の急増が見込まれる東西経済回廊(ベトナム、 タイ、ミャンマーをつなぐ国際幹線道路) のバゴー・チャイトー区間に新規の橋梁 (新シッタン橋)を整備し、また、ミャンマー建設省のツワナ研究・研修センターを改修することで、交通や物流の効率化、実施機関による道路・橋梁の維持・管理能力の向上を図り、ミャンマーの社会経済活性化と国内・国際物流活性化に寄与するも ので、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール9に貢献する。また同事業は、アジア開発銀行(ADB)との協調融資で、円借款の貸付資金は新規橋梁の整備とツワナ研究・ 研修センターの改修に充当し、ADBの貸付資金は、バゴー・チャイトー区間で新シッタン橋と接続する新規バイパスの整備に充当する。事業実施機関は同国の建設省で、 完成予定は26年8月。一方の中小企業金融強化事業は仲介金融機関を介した中小企業への融資と、仲介金融機関などの能力強化を支援する。