先週の中国輸出コンテナ市況、 北米西岸向け昨年の2倍に

先週の中国輸出コンテナ運賃市況は、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)に伴う各国の規制 策が依然として影響を与えているが、欧米 をはじめ規制が緩くなった地域では、輸送需要が回復し、主要航路全体で上昇、一方 で南米、中東ガルフ航路は下落し、上海航運交易所(SSE)が12日に発表した上海輸出コンテナ貨物指数(SCFI)の総合指数は 1015.33と前週比9.7%上昇した。

欧州航路は欧州地域のCOVID-19流行が緩和傾向にあり、社会的生産は徐々に回復、 荷動きも戻り比較的安定、上海出港船の平 均消席率は約95%で、一部は満船となり、 市況は比較的安定したが、一部船社が当初の値上げを調整したことで、上海出しス ポット運賃(THC除く)のSCFIは875ドル /TEUと前週から横ばいだった。地中海航路は消席率が欧州航路よりやや低かったが、 市況は小幅上昇しSCFIは954ドル/TEUと 前週比2.5%上昇した。

北米航路は米国の一部州でCOVID-19の規制が緩和され始め、全体的な輸送需要も回復、特に流行が比較的軽い西岸地域では、 荷動き量が大幅に回復、船社の大規模な運休計画も続き、輸送力規模を効果的に抑制していることから、上海出港船の平均消席 率は米国西岸、北米東岸航路とも95%を超え、ほとんどの便が満船となり、一部はコ ンテナ不足が発生した。短期の需要急増に 対応、ほとんどの船社が大幅値上げしたこ とで市況は急騰、SCFIは北米西岸航路が 2,755ドル/FEU、北米東岸航路が3,255 ドル/FEUと前週比でそれぞれ29.2%、 18.9%上昇し、北米西岸航路は前年同期の水準の2倍に、北米東岸航路も32%上昇し た。