Sea Intelligence分析 ターミナル混雑が再び悪化 改善傾向みられず

デンマークの海運調査会社、Sea Intelligenceが11日にまとめた最新レポー トによると、世界のターミナル混雑とサプ ライチェーンのボトルネックは再び悪化し、 改善の兆候は見られない。

同レポートでは世界34航路・60以上の 船社を対象にスケジュール順守率を調査するGlobal Liner Performance(GLP)から 遅延による船腹減少量を分析、最新調査の 21年11月は世界全体で供給船腹量の 11.5%が遅延により減少し、前月の 12.3%減からはわずかに改善したものの本格的な改善の兆候は見えていない。21年は 世界全体で需要が前年比7%増に対し船腹量は11%減少、通常なら遅延による船腹減 少率は2%減程度であり、混雑悪化が大き な影響を与えたことを示している。

HMM(韓国)が隔週でまとめている世界各地のコンテナ・インターモーダルター ミナル混雑状況を数値化した混雑指数 (図)でも悪化は明らかで、北米では、中 国国慶節連休後にわずかに改善したがすぐ 悪化に転じ、年末に過去最悪レベルに達し た。欧州では10月初旬から悪化を続け横ば いになる気配もなく、運賃上昇が懸念され ている。

SeaIntelでは入手可能な全データで混雑 とボトルネックの問題が22年にかけて悪化 しており、現時点での改善傾向は見られな いとしている。

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