IATA:Q2の航空貨物需要2.8%増、17年以降で最高水準

 

国際航空運送協会(IATA)が発表した25年第2四半期(Q2)の世界の航空貨物需要は、貨物トンキロ(CTK)ベースで697億CTK、前年同期比2.8%増となり、24年半ば以降はやや勢いが衰えているものの、17年以降では最高となった。需要の軟化は中東空域の混乱や米国貿易政策の変更がもたらす世界貿易の不透明感によるもので、Q2の需要の伸びは2月から4月にかけての輸出前倒しが要因の一つとなっている。
 Q2の国際貨物は3.5%増の614億CTKで8期連続のプラス。アジア太平洋の伸びが9.0%ともっとも高く、以下中南米が6.6%、欧州、アフリカがそれぞれ1.7%、1.2%、中東は地政学的な緊張はあったものの0.9%増とQ1のマイナスからプラスに転じた。北米は1.8%減でQ1 からは9.2%ものマイナスとなった。
 一方で、有効貨物トンキロ(ACTK)ベースでのキャパシティは、前年同期比2.9%増、10期連続のプラスで過去最高の水準に達した。欧州が 6.3%、中東が5.6%、アジア太平洋とアフリカが5.4%、中南米が0.8%それぞれ増加、北米は0.1%減と唯一マイナスだった。
 その結果、貨物ロードファクター(CLF)は季節調整後で45.9%と前年同期比0.1ポイントの微増となった。貨物専用機のCLFは64.0%で前年同期比1.8ポイントの減少となったが、これはおもに貨物機の比重が高いアジア~太平洋線での便数削減によるもの。ベリー輸送のCLFは39.4%で前年同期から2.0ポイント改善した。
 米国の関税政策への対応で、荷主は前倒し出荷やルート変更を進めているが、製造や事業拠点の中国から他のアジア地域へのシフトはアジア域内の荷動きを押し上げており、この地域でのCLFは前年同期比で2ポイント以上上昇した。そのほかのアジア発路線では欧州、北米、中東向けは1~2ポイント減、欧州~中東路線は4ポイント以上の落ち込みとなった。