25年アジア地域での海賊行為 ReCAAP、すでに127件、高水準で推移

海外の海事メディアは、アジア海賊対策地域協力協定(ReCAAP)のまとめを引用し、2025年のアジア地域における海賊行為が近年では特に高い水準になっていると伝えている。
ReCAAPによると、年初から12月10日までのアジア域内における海賊発生件数は127件で、前年同期の107件に比べ増加している。
アジア地域におけるピークは2015年の203件で、それを大きく下回っているものの、2023年の101件、2022年の84件、2021年の82件、2020年の97件に比べ増加傾向が鮮明になったとしている。特にシンガポール海峡における海上強盗が大部分を占め、多数の商船が狭い水域を低速で航行する中、夜間に小型艇で接近し犯行に及びやすいという環境が影響しているという。また、特にバルカーが標的とされることが多く、今年は50件以上がバルカーを対象としたもので、長い距離を予測可能な航路で航行することが多く、少人数の犯行グループが見張りの目をかいくぐって侵入しやすい条件がそろっているという。その他にタンカー、コンテナ船、タグボートと曳航されているバージが標的になっている。ただ、大部分は凶悪性の比較的低い侵入盗で、非武装のことも多く、発見されると逃走するケースがほとんどだったという。
ReCAAPによると、沿岸国が協力して取り締まり警戒態勢を強化している中での今年の増加は、海上交通量の多さ、長距離輸送かつ予測可能な航路を通る船舶が多いこと、見張り員の不足などが犯罪機会を作り出していることによるものと指摘、さらに、積み荷などの商業的価値が機会主義的な侵入盗にインセンティブを与え続けていることが背景にあるとしている。