2022年1月から新たなHS Code適用 211カ国・地域の関税、貿易統計でHS2022

世界税関機構(WCO)によると、「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約」(HS条約)に加盟する158締約国を含む世界の211カ国・地域 で、2022年1月から新たなHS Code(HS 2022)を適用すると発表した。HS 2022 は現行の貿易の流れを踏まえ、地球規模で懸念される環境や社会問題を勘案し、国境を越えて移動する様々な商品を対象に合計 351件が改訂されている。

特徴は貿易パターンの変化に対応して注 目を集める多くの商品で見える化が導入、一般的にe-wasteと呼ばれる電気・電子廃棄物は政策的、高額な取引額の商品で、HS 2022ではバーゼル条約に基づく各国の作業を支援するための分類に関する特定規定を含んでいることがひとつ。

また、新しいタバコやニコチンベースの製品は分類の難しさや貿易統計の不透明性、高額な取引金額などを考慮し新たな規定を 設けたことや、一般にドローンと呼ばれる 無人航空機(UAV)も航空機の分類を簡素 化するため特定の規定を適用、スマートフォンはサブヘディング、ノートを設け、 多機能機器の現行の分類を明確化している。

HS CodeはHS条約に基づいて品目ごとに定められているコードで、「関税分類番号」とも呼ばれる。時代の流れに沿ってほぼ5年ごとに見直しされており、現行のHS Codeは2017年1月1日に改訂された。同条約には、日本をはじめ158の国・地域が加盟するほか、非加盟国であってもHSコー ドを使用している国と地域があり、それらを含めると211の国と地域がHSコードを使用している。