新型コロナウイルスによる物流への影響 4/21時点

各地における物流への影響

現時点で確認された各地における物流の影響は以下のとおりです。

【日本】

東京都港湾局と国土交通省港湾局は 16日、店舗や工場が営業停止となり輸入コンテナの滞留と東京港の物流機能が低下する恐れが出ていることを踏まえ、貨物の早期搬出を要請しました。下記 2 点の要請内容につき、協力を求めています。

■すべての貨物に対してフリータイムの延長を行わず貨物の早期搬出への協力
■デマレージについての適切な運用への理解

【アメリカ】

・全米小売業協会は、2020 年 3 月の小売製品の主要輸入 16 港における輸入コンテナ量が前年同月比 21.3%減の 127 万 TEU と発表しました。2020 年上半期の輸入コンテナ量についても、前年同期比 15.1%減の 893 万 TEUと予測されています。 ・バージニア港はコロナウイルスによるコンテナ取扱量の減少により、Portsmouth Maritime Terminal (PMT)のオペレーションを5 月 4 日から一時的に停止することを発表しました。また、Virginia International Gateway (VIG)と Norfolk International Terminals (NIT) の 2 か所のコンテナターミナルにおいても、5 月 4 日からゲートオープン時間が 1 時間短縮します。

【中国】

・1 月に武漢がロックダウンとなってから約 11 週間後の 3 月 28 日に中欧班列の運行が再開しました。医薬品や自動車部品、電子機器や通信機器が積載され、ドイツ、フランス、ハンガリー、チェコ、ポーランドへ輸送される予定です。今後は武漢発が週2回、欧州発が週 1 回運行予定です。 ・山東省から欧州各地に向かう代替郵便輸送ルートの運用が開始されました。青島市の郵便局からコンテナトレーラーで発送された郵便物は、浙江省義鳥市で国際貨物列車に積み込まれ、13 日後ポーランドに到達し欧州各地へ配送される予定です。

【インド】

・デリー空港とムンバイ空港はいずれも貨物輸送のハブとなっており、デリー空港では1日 20~22 便、ムンバイ空港では 200~250トンの貨物が到着し、オペレーションを継続しています。 ・インド民間航空省は食品や医薬品等の必需品を円滑に輸送するため、輸入貨物のデマレージを 50%引き下げていますが、この措置により輸入者が積極的に貨物を引き取らなくなったことで混雑が発生しています。デリー空港では、3,000 トン以上の電化製品や自動車部品などの高額製品が滞留していると報じられています。

・港湾の稼働率はロックダウンが開始されてからの数週間で50~60%程低下しており、今後もロックダウンが継続することで更に10~15%稼働率が低下する可能性があります。
・4 月 20 日よりインド全土封鎖が一部地域で緩和され、一部の経済活動が再開されることからトラックによる貨物運賃が上昇する可 能性があります。輸送や荷役作業を行う労働者不足により、主要ルートの貨物運賃は既に 20~30%上昇しています。

【マレーシア】

・国内主要港の輸入貨物の混雑緩和に向け、4 月 20 日~23 日の 4 日間限定で、引取りと仕向け地への国内輸送を許可しまし た。同様の措置は 3 月 18 日から 4 回目の実施であり、スランゴール州クラン港、ジョホール州の各港、ペナン州ペナン港、マラッカ州マ ラッカ港、パハン州クアンタン港、サラワク州ビントゥル港、タイとの陸路国境のペルリス州パダンブサルのコンテナヤードが対象となります。

【カンボジア】

・北西部バッタンバン州で、ブノムデイ検問所を通じたタイとの物流が再開しました。タイ当局は 3 月 18 日よりカンボジアとの国境を封鎖し、バンテイメンチェイ州ポイベト、ウドンメンチェイ州オスマック、バッタンバン州ドン経由に限り物資輸送を認めていましたが、トラックが 集中して検問所が混雑し流通に遅れが生じていました。

【パキスタン】

・3 月 16 日から 2 週間国境を閉鎖していますが、期間を 4 月 28 日まで延長しました。パキスタンとアフガニスタンの国境 2 か所につ いては貨物トラックのみ週 3 日通過可能です。

【欧州】

・シェンゲン圏ではコロナウイルス感染拡大防止のため、アメリカとその他旅客の圏内への入域を 9 月まで禁止する予定です。また、EU 加盟国とシェンゲン圏加盟国は 3 月 17 日から 30 日間国境を閉鎖していましたが、加盟国の同意を得た場合は 1 カ月延長となる 可能性があります。

【スペイン】

・WHO の見解としてはパンデミックのピークはまだ迎えていないとしていますが、スペインでは建設業や製造業の一部企業の営業再開を 認めました。バーや公共施施設は引続き 4 月 26 日まで営業停止となっています。