世界経済とコンテナ荷動き 長期ではいずれも減少予測

AXS-Alphaliner(仏)によると、2021年の世界のコンテナ荷動きは増加が見込め るものの、長期トレンドのTEU(荷動き 量)と国内総生産(GDP)相関関係を見ると世界経済とコンテナ荷動きの成長は減速していくと報じている。

同社の最新の世界の港湾におけるコンテ ナ取扱量は5.8%増を予想し、2021年1月 時点の予想を上回る荷動きを予想しており、 国際通貨基金(IMF)による最新の世界経済見通しでも貿易成長率は年初予想の 5.5%増から6.0%へ上方修正している。

一方、世界のGDPとTEUの相関成長率 (TEU-to-GDP)は、1990年代が3.4x、 2000~2008年は2.6xに落込み、2010年 代は1.4x、2015年からの4年間は単年で 1.0xにまで減速しており、今年も同じ傾向で推移すると見られる。この減速は保護主義の拡大、国際貨物取引の減少を反映して いる。

今年の荷動きは新型コロナウィルス (COVID-19)やワクチン接種により不確実性が高く、旺盛な消費需要も容量不足により抑制される可能性がある。また昨年は GDPが3.3%縮小したが、世界の荷動きは 0.7%減と小幅な減少に留まった。